どこまで言うべき?優しさと責任の間で考えていること

白と青グレーを基調にした静かな仕事系アイキャッチ。中央に「どこまで言うべきか」、下に「優しさと責任の間」という文字が配置されている。左では先輩スタッフが後輩に優しく声をかけており、「優しくしてあげたい」という吹き出しがある。右では軽く受け流しているスタッフが「言ったつもりだし大丈夫でしょ」と考えている。中央には悩んでいる人物のシルエットが描かれ、職場での優しさと責任のバランスに迷う空気感を表現している。 仕事のズレ

私が働くお店には、本格的に社会に出る前のスタッフから、子育てがひと段落して社会経験のあるスタッフまで、さまざまな年齢の人がいます。

また、この仕事に関しても未経験者、経験者とそれぞれです。

学生の試験前なら休ませるし、学校の都合で少し遅れるのも毎回でなければ許しています。

学生以外でも、家庭の状況に合わせて、比較的柔軟に対応をしているつもりですし、体調不良であれば無理はさせません。

私は、どちらかと言えば甘い方だと思います。でも、ひとつだけ強く言っていることがあります。

嘘だけはつくな

優しくすることと、基準を下げることは違うと考えているからです。

とはいえ、普段は雑談も含めて関係性をつくることは意識しています。普段の関わり方については、こちらでも書いています。

言葉は丁寧だけどその先の行動は…?

『今日は〇〇をお願いね』

わかりました!

あるいは、

休ませていただきます!!

言葉としては丁寧です。でも、その一言で自分の役割が終わったわけではありません。

わかりました」と言ったのなら、時間内に言われたことを終わらせられるか、やむを得ず終わらせられないのであれば、指示を仰ぐか次の人に伝達することができるか。

休ませていただきます!!」に関しても、固定シフトで入っている以上、法的にという意味ではなく、人として、その時間帯には少し責任を持って欲しいと思ってしまうこともあります。

休むこと自体は、人間だから仕方のないことです。なので、「必ず自分が休む時には交代要員を見つけて」なんて言うつもりはありません

SNSなどを見ていると、「バイトにそこまで求めるのはどうなんだろう」という意見を見かけることもあります。

たしかに、そういう考え方もわかります。

学業が本業の学生もいますし、働く理由や働き方も人それぞれです。

私自身も完璧ではないので、完璧を求めたいわけではありません。

ただ、

「わかりました」と言ったことに対してどう行動するのか

休む時に、自分が抜けることで周りにどんな影響があるのか。

そうしたことを少し考えるのは、バイトか正社員かに関係なく、人と関わりながら働いている上で大切なことだと思っています。

それに、理由がわからないままの急なお休みなどが続いて、信用が少しずつ削れていくことも怖いんです。

信用は、積み上げるのにはとても時間がかかるけれど、崩れるのは一瞬だと思っているからです。

だからこそ、信用が崩れるようなことをして欲しくないし、私自身もまた、してはいけないと思っています。

言葉と行動が一致していないと、認識のズレがそのまま信用のズレにつながると考えているからです。

年齢は関係ない。今のうちに伝えたいこと

以前、仕事を教えてくれている先輩に「はいはいはい」と、軽く感じる返事をする人がいました。

全く悪気はありません。
その人の口癖だったのだと思います。

でも、その返事は社会に出たときや転職した時に、

その人自身が損をしてしまう気がしたので、本人にもそう言いました。

叱りたいわけではないんです。正直、我が子くらいの年齢の子や、私よりも年配の人にどこまで言って良いのか迷う時もあります。

ただ、その人が社会に出たり、他の職場へ行ってから嫌な思いをするよりも、今気づけるならそのほうがいいと思ったんですよね。

私のその考えが、正しいかどうかはわかりません

でも、何も言わずに見過ごすことが本当の優しさだとも思えないんです。
私なりの優しさとは、少し嫌な役目でも、

この先のその人が困らないように、今伝えることなんだと思っています。

「仕方ない」と「仕事として必要」は別

体質や事情により、お客様に不安を与えてしまったり、誤解させてしまう場合があります。
体質は仕方のないことですし、「こうだからダメ」なんて思ったことも言ったこともありません。

でも、接客業で食品を扱う以上、最低限の対策は必要だと思っています。
それは、その体質や事情への否定ではなく、職業としての基準の話です。

例えば、食品を扱う仕事であれば、髪が長ければ結ぶ。

体質や事情は人それぞれ違いますが、お客様に不安を与えないためにできる対策はあります。

私が伝えたいのは、「そのままではダメ」ということではなく、「どうしたら仕事として必要な基準を満たせるか」を一緒に考えることです。

私は、理不尽な見た目に対してのお客様からのご意見なら、全力でスタッフを守ります。
でも、お客様に実害が出る可能性があると判断したら、対策は求めます。

事情があるんだから仕方ない

そう思って、何も言わない方がラクです。

でも、外で何度も同じようなご意見を受けて傷つく前に、私との間で話し合い対策を立てた方が、結果的にその人を守ることになると思うからです。

仕方ない」と基準を下げるのではなく、「仕事として」の責任を伝えることも一つの優しさだと思っています。


まとめ

優しさと責任を両立させてこそ、人は育つのだと思います。

私にできることは多くないですし、正しいかどうかもわかりませんが、

相手の事情には配慮する。
でも、仕事として必要なことは伝える。

この線引きを意識しています。

正直、どこまで言うべきか迷うこともあります。

それでも、

後からその人が困りそうなこと。
信用を失ってしまいそうなこと。
仕事として必要な基準のこと。

そういったことは、できるだけその場で伝えるようにしています。

嫌われないために何も言わないのではなく、相手のこれからを考えて伝える。

それが今の私なりの優しさです。

これも、部下や後輩に指導するときの一つの考え方なのかもしれません。