記憶ある?って聞いても意味がない理由|仕事で起きる確認のズレ

店舗のバックヤード風の空間で、レシートを見せながら「やった記憶ある?」と聞く女性スタッフと、「ないです」と答える女性スタッフを描いたやわらかい水彩風イラスト。中央には「記憶ある?」、その下に「仕事で起きる確認のズレ」という文字が配置されている。 仕事のズレ
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これやった記憶ある?

先日、仕事でミスが起きた翌日、
同僚がスタッフにそう聞いたそうなんです。

答えは「やってない」だったそうです。

そのやり取りを聞いたとき、
いやいや、どっちもどっちだな…)と思いました。

記憶ある?と聞かれて、
正確に答えられる人がどれくらいいるのだろう。

そしてもうひとつは、
“やってない”と言い切れるのは、なぜなんだろう、と不思議だったからです。

自分に置き換えると、
同じように聞かれたら「覚えていない」としか答えられないと思ったからです。

なぜ「記憶ある?」では答えが出ないのか

そもそも、人の記憶はそこまで正確ではありません。

特に日常的な業務の中での出来事は、
ひとつひとつを細かく覚えているわけではなく、
流れの中で処理されていることがほとんどです。

それなのに、

これ、やった記憶ある?

と聞かれると、
答えようがないことの方が多いと思うんです。

また、なんとなく記憶はあったとしても、

よっぽど印象的なことでない限り、詳細まで記憶していることは少ないと思います。

さらに、思わず「でしょ?」となったのが、

その質問をした同僚も、
自分も覚えていない」と言っていたことです。

自分が覚えていないことを、
相手に問いかける。

そこに少しズレがあるように感じました。

「笑わせるつもりはないんだけどさ。

自分が何一つ覚えてないのに、

人には覚えてるか聞くって、鬼👹か笑」

そんなやり取りもありました。

記憶より先に「空気」を読んでしまう

何があったのかがわからないまま、

記憶ある?」とだけ聞かれると、

なんとなく、「良くないことが起きた」という印象になりがちです。

だからこそ、

本当のことより先に、

自分じゃない」と答えたくなることもあるのだと思います。

実際には覚えていないだけでも、

なんとなく責められているように感じて、

反射的に答えてしまうこともあるのかもしれません。

記憶には思い込みも混ざる

記憶は思っているより曖昧で、

昨日のことを今日の記憶だと勘違いしたり、
昨日の天気や食べたものさえ思い出せないこともあります。

そんな同僚とのやり取りの中で、

記憶って思っている以上に曖昧なんだなと感じました。

特に、

やっておく」と言われたことが数日後もそのままだったので、
確認してみると

やったよ?

と返ってくることもあります。

やっていないはずなのに、
本人の中では終わっていることもあります。

だからこそ、

記憶を頼りに確認しようとすると、
さらにズレが大きくなることもあるのだと気づきました。

本当に知りたかったことは何か

今回のケースで本当に知りたかったのは、

その作業をした記憶があるかどうか

ではなく、

その日に何か違和感があったかどうか

だったのではないかと思います。

例えば、今回のケースで例えると

何かおかしいと感じたことはなかったか
お客さんから何か言われたことはなかったか
会計をやり直した記憶はないか

そういったことを聞いた方が、
答えに近づくこともあります。

記憶を辿るには手がかりが必要

どうしても記憶を辿ってもらいたい場合は、

いきなり思い出してもらうのではなく、
少しずつ手がかりを出していく必要があります。

例えば、

タバコをまとめて買っていたお客さんいなかった?
普段あまり出ない商品を買っていた人いなかった?

といったように、
思い出すきっかけになる情報を添えることで、

あ、あのお客様かもしれません」と、
思い出すこともあります。

記憶は、少しずつ辿った方が引き出せるものなのだと思います。

まとめ

記憶ある?」という聞き方自体が悪いわけではありませんが、

記憶に頼る前提で確認をしてしまうと、
そもそも答えに辿り着かないこともあります。

人は思っているほど正確に覚えていないし、
思い込みも混ざります。

だからこそ、

何を知りたいのかをはっきりさせて、
そこに辿り着ける形で考えることが大切なのだと思いました。