
「伝言ゲーム」、子どものころにやったことがある方も多いと思います。
以前、同僚がAIに「2の11」と指示を出したら、なぜか背景に隕石が降ってきた話をしました。
あの時は、「言葉が足りない」ことで起きるズレを痛感したのですが……。
現実は、もっと複雑でした。
言葉を尽くしたはずなのに、間に人が入るだけで中身が「別物」に変わってしまう。
そんな「大人の伝言ゲーム」の話を書いてみようと思います。
伝わったのは「事実」ではなく「音」だった
きっかけは、たった4文字の「廃棄もれ」という言葉でした。
私が伝えたはずの「事実」は、スタッフの手を渡っていくうちに、いつの間にか「掃除が必要な話」に変わって戻ってきたんです。
廃棄は人間の目で確認している作業なので、見落とさないよう工夫をしていても、稀に見落としてしまうこともあります。
もちろん、あってはいけないことです。
なので、今一度その時間帯のスタッフ含め全員に注意喚起をしようと、私はその場にいた外国人スタッフに、「次に交代するスタッフA子に廃棄もれがあったので、みんなで気を付けよう」と伝言を頼みました。
数日後、出勤してきたA子から不思議そうな顔でこう聞かれました。
「店長、あの……この間の廃棄、床とか大丈夫でしたか?」
「……え?どういうこと?笑」と聞いたら、私が伝えた「廃棄もれ(未処理)」が、人を挟んだことによって、彼女には「廃棄(の商品が)漏れ(ている)」に変わってしまっていたんです。
実務の失敗が、いつの間にか「掃除が必要な惨事の話」に変わってるなんて、予想もしていませんでした。
A子が違う意味にとったのかもしれませんし、伝言を頼んだスタッフが、私の言葉を正確に理解できていなかった可能性もあります。
重要な出来事ほど自分で伝えなくてはいけないと気づきました。
「つもり」の重なりが、ズレの正体
言葉は伝わっているはずなのに、意味が書き換えられてしまう。
一人挟むだけで、内容は少しずつ、けれど確実に原型を失っていきます。
困るところは、送り手も受け手も「ちゃんと聞いているつもり」で「ちゃんと伝えているつもり」であることです。
ズレの正体は、この「つもり」の重なりにあると気づきました。
今回のような話は、正直まだ「笑える失敗談」で済みます。
ですが、これがクレーム対応となると話が変わってきます。
「昨日はできるって言われた」
「違うスタッフはやってくれた」
間に人が入ると、私のところに話が来る頃には、対応が難しくなっていることがあります。
実際にどんなやり取りがあったのか、その「事実」は、人を通るたびにどこかへ消えてしまいます。
その場での言葉を正確に覚えている人など、ほとんどいないからです。
だからこそ、「言った」「言わない」というやり取りが生まれてしまうのだと思います。
人を挟めばズレる、という前提を持つ
それからは、最初からこう考えるようにしています。
「人を挟むと、情報はズレる」
楽しいズレは大歓迎ですが、ズレてはいけない部分だけは、こうすることにしました。
・その場でオウム返しをしてもらう(これだけでも効果アリ)
・現物や資料を一緒に見せながら渡す(メモを取るなら自分で書いてもらう)
・可能な限りその場で完結させ、伝言を避ける
この確認作業をしてみると、やっぱりそうとってたか!となることもあるので、非効率に見えますが、意外と大事です。
とはいえ、伝える力と聞く力は掛け算なので、どうしても伝わない時もあります。
どうしたらいいんだ、とモヤモヤしたときは、一度自分の頭の中を吐き出して整理してみると、アイデアが浮かぶこともあります。
頭の中を整理するときに、私がよくやっている方法はこちらで書いています。
【まとめ】
言葉は、ちゃんと伝えたつもりでも、正確に届くとは限りません。
人を挟むと、戻ってくる頃には変わっていることがほとんどです。
今回のように、あとから笑える話で済めばいいですが、状況によっては大きなズレにつながることもあります。
だからこそ、ズレてはいけない部分だけは、確認を怠らない。
何人挟んでも、最後の人にきちんと伝わる伝言ゲームができるような「伝え方」をこれからもしていきたいと思います。

伝え方ひとつでズレが生まれるように、
自分の状態も、少しの違いで変わることがあります。
次は、そんな「体の感覚」の話。
耳を温めるだけで変わる、リラックスのスイッチについて書いてみます。



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